遺品整理はいつから始めるべき?適切な時期と7つの注意点を解説!
「遺品整理はいつから始めたら良いの?」
親族が亡くなり、心も落ち着かないまま忙しい日々を送っている。そのような状態では、いつから遺品整理を始めれば良いか不安ですよね。
結論から申しますと、遺品整理を始めるのに決まりはありませんのでご安心ください。
ただし、環境によって始めるべき日が変わってきますので、本記事では状況別に分けて解説をしています。
さらに、「遺品整理の注意点」「遺品整理の進め方」などについても紹介していますので遺品整理についての不安が解消されるはずです。
遺品整理はいつから始めるべき?
遺品整理を始めるタイミングは各々の状況によって異なります。早ければ良い、遅ければダメというものではなく、親族間でより良いタイミングを模索して始めることが大切です。その中でも、遺品整理をいつから始めるべきかというタイミングは4つあります。
- 基本的には気持ちが落ち着いたタイミングで良い
- 一般的には葬儀後、四十九日後に行う
- 賃貸の場合は早めがおすすめ
- 遅くとも相続税の申告前には着手する
それぞれの遺品整理を始めるタイミングについて詳しく解説していきます。
基本的には気持ちが落ち着いたタイミングで良い
遺品整理をいつから始めるかについて正解の時期はなく、基本的には気持ちが落ち着いたタイミングで始めるのがいいでしょう。
気持ちが落ち着かない中で遺品整理を始めてもなかなか捨てるものを決められず、遅々として進まないことは明らかです。ある程度正常な判断ができるようになってから遺品整理は行うようにしましょう。
一般的には葬儀後、四十九日後に行う
遺品整理を始める一般的なタイミングは葬儀後や四十九日法要後です。
葬儀後は早いと感じるかもしれませんが、葬儀後であれば親族も集まっているため多くの親族で取り掛かることができます。親族が遠方に住んでいるなど頻繁に集まることが難しい場合には、葬儀後のタイミングは選択肢の一つです。
また、仏教の教えでは故人の魂は死後四十九日までさまよっていると考えられるため、それまでは遺品を置いておこうと四十九日法要後に行うケースもあります。こちらも法要で親族が集まっているため、遺品整理としては良いタイミングです。
賃貸の場合は早めがおすすめ
故人の住居が賃貸の場合には早めに遺品整理を行うことをおすすめします。
賃貸にお住まいだった場合に、気持ちの整理がつかないからと遺品整理を先延ばしにすると毎月家賃を支払わなければならなくなります。その費用負担に耐えられるのであれば問題はありませんが、通常であれば費用負担はできる限り少なくしたいものです。
賃貸の場合はまず賃貸契約書を確認し、大家さんや管理会社に退去日の連絡を行います。そして、それまでに遺品整理と清掃を終わらせ、引き渡しができるようスケジュールを組みましょう。
遅くとも相続税の申告前には着手する
遺品整理は気持ちが落ち着いてからで良いとは言ったものの、遅くとも相続税の申告前には着手するようにしましょう。
相続税が発生しているにもかかわらず相続税の申告に間に合わなければ、延滞税や無申告加算税といった追徴課税を取られることになってしまいます。相続税の申告期限は法律で定められており、それは相続の発生を知った翌日から10ヶ月以内です。申告期限には間に合うように遺品整理を行うようにしましょう。
遺品整理で気をつけたい7つの注意点
遺品整理をいつから始めるか決まればいよいよ実際に取りかかるわけですが、遺品整理を行う際に気をつけなければならない7つの注意点があります。遺品整理で気をつけたい7つの注意点は以下の通りです。
- 賃貸契約を確認する
- 公共料金の支払いを止める
- 親族で合意を取る
- 遺言書等を探す
- 処分に迷うものは保留する
- 空き家になる場合は火災、犯罪に注意
- 相続放棄をするなら遺品整理はNG
遺品整理で気をつけたいそれぞれの注意点について詳しく解説していきます。
賃貸契約を確認する
遺品整理で気をつけたい注意点1つ目は、賃貸契約を確認することです。
賃貸契約は代表的なものであれば家や駐車場があります。家や駐車場は親族であれば賃貸契約を結んでいるかどうかはわかりそうですが、親族が知らない間に別の部屋を借りていたということもあります。遺品の書類から賃貸借契約書をしっかりと確認するようにしましょう。
また、よくあるのが賃貸契約ではないですが、トランクルームを借りていて荷物を預けていたという事例です。その他にも、近年では動画や本、ゲーム、家具などを定額で利用できるサブスクリプションも契約している可能性があります。サブスクリプション契約など細かいものも含めて毎月支払いのあるものがないか確認しましょう。
そして、賃貸契約など毎月定額の支払いがあるものについては、翌月の支払いが発生する前に契約を終えることが望ましいです。賃貸契約中の家で遺品整理も行わなければならない場合は、先延ばしにし続けることは避けた方がいいでしょう。
公共料金の支払いを止める
遺品整理で気をつけたい注意点2つ目は、公共料金の支払いを止めることです。
これも上記の「賃貸契約を確認する」と同じような理由ですが、公共料金も契約を止めなければ全く使っていなくても基本料金がかかるため毎月支払わなければなりません。契約を止められるものはすぐにでも止めてしまいましょう。ただし、電気を止めてしまうと遺品整理の際に不便になることもあるため、必要な契約は遺品整理が落ち着くまで残しておくことも必要です。
親族で合意を取る
遺品整理で気をつけたい注意点3つ目は、親族で合意を取ることです。
遺品整理は相続にも関わることであり親族間でトラブルになることも珍しくありません。なかなか進まない遺品整理を行い、ゴミを処分したら、他の親族に遺品を隠した、持ち逃げしたと疑いをかけられてしまう可能性もあります。また、ある人にとってはゴミであっても別の人にとっては故人の形見として残しておきたかったものだったということもあります。
このような遺品整理をめぐる親族間のトラブルをなくすためにも、遺品整理を行う際には「誰が」「いつ」「どのような方針で」遺品整理を行うのか親族間で話し合いましょう。そして、相続人が1人という場合を除いては、遺品整理を1人で行わないようにしましょう。
遺言書等を探す
遺品整理で気をつけたい注意点4つ目は、遺言書等を探すことです。
現時点で遺言書が見つかっておらず、かつ遺言書の有無がわからない場合には遺品整理をしながら遺言書を探さなければなりません。遺言書は相続を受けるうえで大切な書類であり、有効な遺言書が見つかればその内容に従わなければなりません。
しかし、遺言書の有無がわからなければ相続手続きを進めることができません。遺言書の有無がわからない場合には、遺品整理を進めながら優先的に探すようにしましょう。
処分に迷うものは保留する
遺品整理で気をつけたい注意点5つ目は、処分に迷うものは保留するということです。
遺品整理したいにもかかわらず保留していては作業が進んでいきませんが、遺品整理中は通常の精神状態ではありません。整理しなければという意識が強いあまりに、必要以上に捨てる方向に意識に傾きがちです。そして、遺品整理中に捨ててしまったが、後々になって捨ててしまったことを後悔するといったことが考えられます。
当然何でもかんでも保留にしていいわけではありませんが、迷うものは保留にして気持ちが落ち着いてから改めて整理してもいいでしょう。
空き家になる場合は火災・犯罪に注意
遺品整理で気をつけたい注意点6つ目は、空き家になる場合は火災・犯罪に注意しなければならないということです。
電気やガスが開通したままであれば、家電や電気ケーブルからの発火や自然火災の可能性が考えられます。しかし、遺品整理のために電気は必要ということもあるでしょう。その場合には家電のコンセントは抜いておき、遺品整理中に必要になった時に挿すようにしましょう。また、自然発火しそうな遺品はなるべく早く処分しておくことも大切です。
そして、人が住める状態で空き家になるとホームレスが住みつくなど不法に侵入してくる者が出てくる可能性があります。また、無人であることが分かれば粗大ゴミなどを不法投棄されてしまう可能性もあります。高価なものは空き家に残さない、施錠はしっかりと行い簡単には入れないようにするといった対策が必要です。
相続放棄をするなら遺品整理はNG
遺品整理で気をつけたい注意点7つ目は、相続放棄をするなら遺品整理はNGということです。
相続があると知った日から3ヶ月以内に手続きをとることで相続を放棄することができます。よって、故人に借金がある場合などは相続放棄をすることで、故人の借金の返済をする義務を負わなくてすみます。
しかし、遺品整理をしてしまうことで相続放棄ができなくなる可能性があります。と言うのも、遺品は故人の遺品に当たるため、遺品を勝手に捨ててしまったり残したりすると相続を承認したとみなされてしまうためです。故人に借金があるなど相続を放棄する場合には遺品整理を行わないように注意しましょう。
遺品整理の進め方
遺品整理をスムーズに進めるためには以下の点に注意して行うといいでしょう。
- 誰がやるか決める
- スケジュールを決める
- 遺品を4つに分類する
それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
誰がやるかを決める
まずは、誰が遺品整理をするのかを決めます。
相続人が1人しかいない場合には当然遺品整理も1人で行いますが、複数人いる場合には誰が遺品整理を行うのかを決めることは非常に重要です。複数人で行うのか1人で行うのか、1人や数人(親族全員ではない)が行うのであれば遺品整理に参加しない他の親族は文句を言わないなど取り決めておく必要があります。
遺品整理はトラブルにならないようできる限り相続人全員で行うのが望ましいですが、仕事の都合や遠くに住んでいるなどで参加できない相続人もいます。相続人全員が納得する人選を行うようにしましょう。
スケジュールを決める
次に、遺品整理のスケジュールを決めます。
遺品整理は気持ちが落ち着いたタイミングで行えばいいということは前述しましたが、スケジュールだけは親族が集まる葬儀後や四十九日法要の際などに決めておくといいでしょう。スケジュールも気持ちが落ち着いてからとなると、親族全員との連絡だけで疲れてしまいスケジュールの調整を行う余裕がなくなってしまいます。
スケジュールの目安としては以下を参考にしてください。
- 賃貸契約がある場合には早めに取り掛かる
- 葬儀後や四十九日法要後
- 賃貸契約がない場合には気持ちが落ち着いてからでいいが税金には注意する
- 相続税がある場合には申請期限までに終わらせる
- 固定資産税がある場合には増える前に処理をする
遺品を4つに分類する
次に、遺品を以下の4つに分類します。
- 貴重品
- 預金通帳
- カード類
- 印鑑
- 身分証明書
- 有価証券に関する書類
- 不動産などの権利関連書類
- 各種契約書
- 貴金属・美術品など
- 現金・商品券
- 思い出の品
- アルバム
- 日記
- 故人が愛用していたもの
- 再利用できるもの
- 家電製品
- 衣類
- インテリア
- 書籍
- 処分するもの
- 燃えるゴミ
- 燃えないゴミ
- 粗大ゴミ
※各自治体のルールに従ってゴミの分別を行うようにしましょう。
このように分類することで遺品整理をスムーズに進めることができます。
遺品整理の方法
遺品整理の方法には以下の2つがあります。
- 自分で行う
- 業者に依頼する
それぞれの方法についてメリットやデメリットも踏まえて解説していきます。
自分で行う
遺品整理の方法1つ目は自分で遺品整理を行う方法です。
自分で遺品整理を行う場合には故人とのエピソードなどを思い出しながら自分のペースで進めることができるというメリットがあります。しかし、遺品整理は精神的・肉体的負担が大きく、スケジュール通りに進まないことが多いのも事実です。
また、遺品整理は思いの外大きな音が出ることも多くあり、近所の方から苦情が来ることもあります。遺品整理するのは平日の日中など時間帯を配慮する、近所の方にはあらかじめ伝えるなどの対策が必要です。
さらに、自分で遺品整理を行なっていると大切な遺品を誤って処分してしまう、処分はしていないがどこにあるかわからなくなってしまうといったケースが多くあります。財産や税金関係などの書類は紛失するとトラブルの原因にもなるので、複数人で遺品整理をする場合には大切なものを置いておく場所を決めておくといいでしょう。
メリット | デメリット |
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業者に依頼する
遺品整理の方法2つ目は、業者に依頼するという方法です。
遺品整理を自分で行うことは可能ですが、仕事の合間に遺品整理を行うことは精神的・肉体的負担が大きくなります。遺品整理の業者に依頼することで多くの場合が1日以内に終わり、精神的・肉体的負担がかなり減ります。ゴミ回収や清掃、不用品の買い取りまで行ってくれるので非常に楽です。
また、業者は遺品整理のプロであり、貴重品の捜索に長けています。遺言書や通帳など相続に必要な書類などを見つけ出し、そして誤って捨てるといったことはありません。必要なもの、不要なものの仕分けも親族に聞きながら丁寧に行ってくれるので安心です。
このように遺品整理を業者に依頼することは多くのメリットがありますが、デメリットとしては費用がかかるということです。家の広さや遺品の量によっては費用が高額になる可能性もあるため、複数の業者に見積もりを取りながら親族と相談して決めるようにしましょう。遺品整理を業者に依頼する際の費用の目安は以下の通りです。
間取り | 料金相場 | 作業人数 | 作業時間 |
1R・1K | 30,000円〜80,000円 | 1〜2名 | 1〜3時間 |
1DK | 50,000円〜120,000円 | 2〜3名 | 2〜4時間 |
1LDK | 70,000円〜200,000円 | 2〜4名 | 2〜6時間 |
2DK | 90,000円〜250,000円 | 2〜5名 | 2〜6時間 |
2LDK | 120,000円〜300,000円 | 3〜6名 | 3〜8時間 |
3DK | 150,000円〜400,000円 | 3〜7名 | 4〜10時間 |
3LDK | 170,000円〜500,000円 | 4〜8名 | 5〜12時間 |
4LDK以上 | 220,000円〜600,000円 | 4〜10名 | 6〜15時間 |
このように、料金相場にもかなり大きな幅があります。必要なことは複数の業者から見積もりを取り、見積もりの中身をしっかりと精査したうえで業者を決めるべきです。費用だけでなく自分達の意思を汲み取ってくれる業者を選ぶようにしましょう。
メリット | デメリット |
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まとめ:遺品整理はいつから行うべきか
遺品整理を始めるのは基本的には気持ちの整理がついてからで問題ありません。ただし、賃貸契約を結んでいる物に関しては毎月費用が発生してしまうので、費用負担を抑えるためにはなるべく早く取り掛かるようにしましょう。また、個人では遺品整理がなかなか進まないという場合には業者を利用することも考えましょう。
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